2021
濃厚なオペラレッド
2021|アクリル絵具、キャンバス|162.0 × 130.3cm
うぬぼれ
2021|アクリル絵具、キャンバス|130.0 × 190.0cm
ピンクと水色と金のうねうねⅡ
2021|アクリル絵具、キャンバス|130.0 × 190.0cm
トミザワカスミ 個展 濃厚なオペラレッド
心地良いと息苦しいが背中合わせ。
満たされる。じんわりする。
ぞわぞわとぷくぷくと。
よくわからないものへの終わりの見えないむなさわぎ。
うねりとからまりがだんだん小さくなってはじけとび、
包み、包まれ、覆い、覆われ、終わりをさがして広がり増殖する。
2020年から2021年の絵画作品を展示しました。
コロナ禍で終わりのない不安。
日常で見つけた。スーパーで買ったピンク色の豚ひき肉、うねうねときもちわるいものを描いた1枚のドローイングからはじまったシリーズです。
枚数を重ねるごとに、それはひき肉からかけ離れ、だんだんと筆のおもうままに重なる色とカタチに変化する。
発熱するピンク
2021|アクリル絵具、キャンバス|155.0 × 155.0cm
トミザワカスミ 個展 発熱するピンク
“炎”
2019年、夏。夏は暑い。あたりまえに暑くて、苦しくて、まとわりつく空気と湿気と流れる汗。子供の頃に感じていた暑さよりも、年々気温が上昇し、暑いから熱いを描きたくなった。
暑い日に炎のゆらゆら、めらめらに目がくらみ、オレンジ、レッド、イエロー、ピンク、混ざりうごめくターコイズブルー。
“うねうね”
2020年、春。あたりまえの日常に大きな変化が訪れ、自粛、休み、遮断、一人ぼっち。取り残されたような気持ちと、よくわからないものへの恐怖。
でもスーパーで買ったひき肉はうねうねと、きもちわるくて。うねりからまり合ったひき肉を眺めて、重なる色と現れたかたち。
いつの日か描き途中で投げ出していた絵に、うねうねと絵具を重ねたら、描いているけれども消していて、消しているけれども描いていた。
足して引いて、引いて足して、形が見えてそして隠れて。そんなふうにできた絵。
2019年から2021年の“炎”のシリーズと“うねうね”のシリーズを中心に絵画作品を展示しました。